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腸脛靭帯

太もも外側を縦走する厚い結合組織。骨盤から脛骨外側に伸び、ランナーズニーの原因部位として知られる。

ポイント

腸脛靭帯とは

腸脛靭帯(ちょうけいじんたい、英: iliotibial band、IT band)は、太ももの外側を縦走する厚い結合組織の帯。骨盤の腸骨稜から始まり大腿筋膜張筋と大殿筋の腱を含んで下行し、脛骨外側のGerdy結節に付着する。膝の屈伸動作で大腿骨外側上顆と摩擦を起こすと「腸脛靭帯炎(ランナーズニー)」となり、ランナーで頻発する膝外側痛の代表的な原因である。

腸脛靭帯の役割と臨床的意義

腸脛靭帯は単純な靭帯ではなく、大腿筋膜が肥厚した「腱膜性の帯」と呼ぶ方が正確で、股関節と膝関節の双方に作用する。膝関節では伸展位で前方、屈曲位で後方に位置を変えながら大腿骨外側上顆を乗り越える。この動的な動きが繰り返されると、外側上顆との接触面で摩擦と圧迫が生じ、炎症が起きる。

腸脛靭帯炎は走行距離の急増・下り坂の多いコース・O脚アライメント・大殿筋の機能不全などが誘因となる。治療は活動量の調整、大殿筋・中殿筋の強化、腸脛靭帯のストレッチが中心で、保存療法で改善することが多い。難治例ではステロイド注射や、稀に腸脛靭帯の延長手術が検討される。

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執筆者

ひざ日和編集部

編集部

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