轢音(クレピタス)
膝の屈伸時にゴリゴリ・ミシミシと感じる軋み音。軟骨摩耗や半月板損傷で生じる代表的な所見。
ポイント
轢音(クレピタス)とは
轢音(くれぴたす、英: crepitus)は、膝の屈伸時にゴリゴリ・ミシミシと感じる軋み音や擦過感。軟骨が摩耗して関節面の滑らかさが失われた状態や、半月板損傷で大腿骨と脛骨の間に組織片が挟まる状態を反映する。変形性膝関節症の代表的な所見で、診察時に検者が膝蓋骨を押さえながら膝を屈伸させると触知できる。
轢音の臨床的意義
轢音は変形性膝関節症の早期サインの一つで、軟骨表面の不整化を反映する。痛みを伴わない轢音は無症候性の関節変化を示すことが多く、加齢とともに頻度が増える。一方、痛みや腫脹を伴う轢音は関節炎症や半月板損傷の可能性が高く、画像精査の対象となる。
轢音の発生機序は単純ではなく、軟骨摩耗・半月板損傷・滑膜のひだ(プリカ症候群)・遊離体・空気の発生(キャビテーション)など複数の要因が関与する。健康な人でも関節を急に動かしたときの「ポキッ」音は無害な現象として知られている。轢音そのものを治療する必要はなく、随伴する痛みや機能制限の有無を中心に評価し、原因疾患の治療を行うのが基本的な考え方である。
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執筆者
ひざ日和編集部
編集部
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