大腿四頭筋
太ももの前面にある膝を伸ばす最大の筋肉。4つの筋から成り、膝関節の安定性と歩行能力に直結する。
ポイント
大腿四頭筋とは
大腿四頭筋(だいたいしとうきん、英: quadriceps femoris)は、太もも前面にある膝を伸ばす最大の筋肉。大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋の4つの筋から成り、膝蓋骨を介して膝蓋腱から脛骨粗面に付着する。膝関節の伸展トルクの大部分を担い、筋力低下は膝の不安定性・歩行能力低下・転倒リスクと直結する。
大腿四頭筋の役割と臨床的意義
大腿四頭筋のうち、内側広筋(特にVMO)は膝蓋骨の内側軌道を保つ役割を持ち、ここの筋力低下は膝蓋大腿関節症や膝前面痛の原因となる。大腿直筋は二関節筋として股関節屈曲にも関与するため、坐位時間の長い人では短縮しやすく、骨盤前傾と膝の負担増を招く。
変形性膝関節症のリハビリでは大腿四頭筋強化が最重要項目で、ハーフスクワット・SLR(下肢伸展挙上)・クアドリセプスセッティングといった膝に優しい運動が推奨される。1日10分の集中的な筋トレを8〜12週間継続すると、痛みスコアと歩行能力が有意に改善することが複数のメタアナリシスで示されている。
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執筆者
ひざ日和編集部
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