MSC治療
間葉系幹細胞を関節内に注入する再生医療。軟骨修復と抗炎症作用が期待される最先端治療。
ポイント
MSC治療とは
MSC治療(えむえすしーちりょう、英: mesenchymal stem cell therapy、間葉系幹細胞療法)は、骨髄・脂肪組織・臍帯由来の間葉系幹細胞を関節内に注入する再生医療。幹細胞が関節内で抗炎症性サイトカインを放出し、また分化能を介して軟骨・滑膜の修復を促す可能性がある。日本では脂肪由来MSCが自由診療で実施されているほか、臨床試験フェーズの製剤も多数進行中である。
MSC治療の作用機序とエビデンス
間葉系幹細胞は周囲の細胞へのパラクライン作用で抗炎症性サイトカイン(IL-10、TSG-6等)を放出し、関節内の慢性炎症を抑える。さらに細胞外小胞(エクソソーム)を介して軟骨細胞の生存や軟骨基質産生を促進する経路も注目されている。海外の臨床試験では変形性膝関節症の疼痛・機能スコアの改善が報告されているが、サンプルサイズが小さくエビデンスレベルはまだ確立途上である。
日本では脂肪由来MSCを用いた自由診療が増えており、費用は1回50〜200万円と幅が大きい。韓国のCartistemや国内のジャックなど臨床承認された製剤も存在し、保険適用範囲が徐々に広がりつつある。患者本人の細胞を培養する自家由来と、ドナー由来の同種品の2方向で開発が進み、製造コスト・治療効果・倫理的課題のバランスが今後の市場形成を左右する。
関連項目・記事
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執筆者
ひざ日和編集部
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