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滑液包

関節周囲で骨と軟部組織の摩擦を減らす小さな袋。膝周囲には10以上が存在し、炎症で滑液包炎を起こす。

ポイント

滑液包とは

滑液包(かつえきほう、英: bursa)は、関節周囲で骨と軟部組織(皮膚・腱・筋)の摩擦を減らすために存在する小さな袋状の構造。内側は滑膜で覆われ、わずかな滑液を含む。膝周囲には10以上の滑液包があり、それぞれが特定の動作で軟部組織のスムーズな滑走を支える。摩擦や圧迫の繰り返しで炎症が起きると「滑液包炎」となり、限局した腫脹と痛みを生じる。

膝周囲の滑液包と滑液包炎

膝周囲の代表的な滑液包としては、(1) 膝蓋前滑液包(皮膚と膝蓋骨の間)、(2) 膝蓋下滑液包(膝蓋腱の浅層と深層)、(3) 鵞足滑液包(鵞足腱と脛骨の間)、(4) 半膜様筋滑液包(ベーカー嚢腫の発生源)、などがある。それぞれの滑液包炎が独自の臨床像を示し、職業や生活習慣(床仕事・正座・ランニング等)と関連する。

急性の滑液包炎は安静・冷却・消炎鎮痛薬で改善することが多く、慢性化すると滑液包の肥厚や石灰化が起きて治りにくくなる。化膿性滑液包炎では関節液検査で細菌の有無を確認し、抗菌薬と外科的ドレナージが必要となる。職業性の繰り返し圧迫が原因の場合(メイドニー・ハウスメイド膝とも)は、サポーターやクッションでの予防が再発防止に有効である。

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執筆者

ひざ日和編集部

編集部

膝の健康に関する情報を発信。医学的な根拠と専門家の知見をもとに、膝の痛みや不調に悩む方に役立つ情報をお届けしています。