KOOS
膝の主観的症状と機能を5つの下位尺度で評価する患者報告アウトカム尺度。変形性膝関節症の臨床研究で標準的に使用される。
ポイント
KOOSとは
KOOS(くーす、英: Knee injury and Osteoarthritis Outcome Score)は、膝の主観的症状と機能を42項目・5つの下位尺度(疼痛・症状・日常生活・スポーツ/レクリエーション・QOL)で評価する患者報告アウトカム尺度。1998年に開発され、変形性膝関節症やACL損傷の臨床研究で世界的に標準採用される。スコアは0(最悪)〜100(健常)で計算する。
KOOSの特徴と活用
KOOSは年齢層や活動性レベルが幅広い患者に対応できるように設計され、若年のスポーツ膝損傷から高齢の変形性膝関節症まで同一指標で評価できる。WOMACとも互換性があり、KOOS質問票からWOMACスコアを計算することも可能である。日本語版は信頼性・妥当性が確認されており、整形外科の臨床研究で広く使われる。
5つの下位尺度のうち、QOL尺度は変形性膝関節症の長期的な負担感を最も鋭敏に反映するとされ、人工膝関節置換術後の効果判定に重要である。MCID(最小臨床的重要差)は研究によって異なるが、痛み尺度では10〜15点の改善が臨床的に意味のある変化とされる。電子質問票での実装も進み、患者が自宅で記入してデータを蓄積できる仕組みも普及している。
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執筆者
ひざ日和編集部
編集部
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