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ピボットシフトテスト

前十字靭帯損傷を評価する徒手検査。膝を伸展位から屈曲する際の脛骨亜脱臼の還納を触知する。

ポイント

ピボットシフトテストとは

ピボットシフトテスト(ぴぼっとしふとてすと、英: pivot shift test)は、前十字靭帯(ACL)損傷の動的不安定性を評価する徒手検査。検者が下腿を内旋・外反させながら膝を伸展位から屈曲させると、ACL不全例では脛骨が前方に亜脱臼した状態から30度屈曲付近で「ガクッ」と還納する現象が触知できる。患者が自覚する膝崩れ感(giving way)と最も相関するテストとされる。

ピボットシフトテストの意義

ピボットシフトはACL機能を「動的に」評価する唯一の徒手検査で、健常者では生じず、ACL断裂例の特徴的な所見である。患者が訴える「膝崩れ感」を医学的に再現するため、ACL損傷の機能的重症度評価に直結する。覚醒下では筋緊張で誘発されにくいため、麻酔下評価で陽性度を客観化することもある。

テスト陽性は「Grade 1(わずかなずれ)」「Grade 2(明確なクランク)」「Grade 3(高度な亜脱臼)」のように段階評価され、ACL再建術後にも術後安定性の指標として継続的に評価される。再建術後のピボットシフト陰性化は機能予後と強く相関するため、リハビリ後期の重要なアウトカムとして用いられる。手技に習熟が必要なため、専門医が行うのが標準となる。

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執筆者

ひざ日和編集部

編集部

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