腓骨
すねの外側にある細い骨。膝関節では腓骨頭が外側側副靭帯の付着部となり、膝の側方安定化に関与する。
ポイント
腓骨とは
腓骨(ひこつ、英: fibula)は、すねの外側にある細い骨。脛骨とは異なり荷重の役割はほとんど担わず、膝関節では上端の腓骨頭が外側側副靭帯(LCL)と大腿二頭筋の付着部として機能する。膝の側方安定性に関わる重要な構造で、腓骨頭近傍を走る腓骨神経の麻痺は下垂足の原因となる。
腓骨の役割と臨床的意義
腓骨は脛骨に比べて細く、骨幹部はわずかな荷重伝達と筋付着の役割を持つ。上端の腓骨頭は外側側副靭帯・後外側支持機構・大腿二頭筋腱が付着する重要な合流点で、膝の後外側安定性を担う。受傷で腓骨頭が剥離骨折すると、これらの構造が同時に損傷している可能性を考えるべきである。
腓骨頭の直下を腓骨神経(総腓骨神経)が浅く走行しているため、腓骨頚部骨折・膝外側からの直達外力・長時間の足組み・ギプス圧迫などで神経麻痺を起こしやすい。麻痺すると足首と足趾の背屈ができなくなる「下垂足」となり、歩行障害の原因となるため、腓骨周囲の損傷では神経学的所見の確認が必須である。
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執筆者
ひざ日和編集部
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